葬儀会場や斎場を選ぶポイントとは?会場ごとの特徴なども紹介

2022.08.15

葬儀を行う場合は、どこで執り行うか葬儀会場や斎場などから選択しなくてはいけません。また、最近は新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響もあり、小さな斎場やご自宅など、小規模な会場で実施するケースも増えています。

しかし、お通夜やお葬式など葬儀を執り行うタイミングは突然やってくるものです。そのため、どのような基準で選ぶべきか、事前に知識を得ておくと安心でしょう。

そこで今回は、葬儀会場や斎場を選ぶポイントや会場ごとの特徴などについて解説します。

葬儀会場とは

葬儀会場とは、お通夜や葬儀、告別式などの葬儀全般を行う施設です。一部火葬場に併設されている場所もありますが、火葬場とは違います。葬儀会場としてはご自宅やお寺、公共施設、公営斎場、民営斎場などさまざまな種類があるため、ご自身の希望に合った場所を選択することが可能です。

変化した葬儀のスタイル

近年、人々の生活スタイルが多様化し、地域に親戚が集まり住んでいた時代から、地域を離れ都市部に出てくる方も増えてきました。昔のように大きな家に住む大家族から、1つの世帯だけが住む核家族へと生活形態が変わっています。また、企業の規模が大きくなるにつれ、職場の転勤などで家族が遠く離れて暮らすケースもあり得るでしょう。

昔はご自宅で葬儀を行うことが一般的でした。しかし最近は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり「たくさんの人が家に来ること自体が嫌」「家に他人を入れたくない」という感覚の方が多くなっていると感じます。

一方、お葬式を執り行うことを、隣近所に知られたくないという方も増えているようです。そのため、仮に近所のお年寄りが亡くなっても、隣近所には教えずに、いつの間にか斎場でお葬式を済ませてしまうケースも多くなっています。

また、以前はご家族の誰かがお亡くなりになると、忌中の札や紙を玄関に貼りだしていました。ところが最近は、家に人がいないことを知らせることになるので、安全や防犯のために忌中の札を出さないご家庭がほとんどです。

葬儀会場や斎場を選ぶ5つのポイント

葬儀会場や斎場を選ぶ際には、葬儀会社などへ依頼することが一般的です。葬儀会社と打ち合わせをする際、以下5つのポイントが押さえられているか確認しておくと、安心してお願いしやすくなるでしょう。

ポイント1.明朗会計

葬儀会場や斎場を選ぶ際には、プランの内容や内訳が明確で、それぞれの料金が明朗会計な葬儀会社に依頼することが大切です。

事前に明細を明確にした見積もりを出し、プランの内容を丁寧に説明してくれる葬儀会社であれば、安心して依頼できます。また、セット料金の場合も、内訳をきちんと説明してくれるか確認しましょう。

ポイント2.スタッフの対応が丁寧

スタッフの対応が丁寧かどうかも、葬儀会社を選ぶうえでは大切なポイントです。

プランの内容や会場について、スタッフが丁寧に説明をしてくれて、ご家族やご遺族に寄り添いさまざまな提案をしてくれる葬儀会社を選ぶようにしましょう。質問をしても曖昧な回答しか得られない、面倒そうに答えるような場合は要注意です。

ポイント3.安価なプランでも快く引き受けてくれる

同じ葬儀会社として誠に遺憾ではありますが、安価なプランをお願いすると態度が豹変し、対応が悪くなるところもあるようです。このような葬儀会社は不必要に高いプランを勧めてくる可能性があるため、避けたほうが無難でしょう。

よって、小規模に葬儀をしたい旨を伝えても、丁寧に対応してくれる葬儀会社をみつけて依頼できると安心です。

ポイント4.契約を急かさない

契約を急かさず、ご家族やご遺族が納得した形で依頼できる葬儀会社であることも重要です。逆にきちんとした説明がないまま、すぐに契約させようとする葬儀会社は危険だと心得ましょう。

また、支払い方法や期日などにも柔軟に対応してもらえるところであれば、安心して任せられます。

ポイント5.多くの実績がある

葬儀を実施した実績が多いことも、葬儀会社を選ぶ際には重要なポイントです。地域のルールや風習などにも精通しており、柔軟に対応できる葬儀会社に依頼できると、不明点などがあったときでも安心でしょう。

なお、横浜市、川崎市で葬儀行う場合には、実績豊富なお葬式の杉浦本店に、ぜひご相談ください。横浜市、川崎市における多くの葬儀実績があり、創業130年の信頼と安心が自慢です。ご家族の気持ちに寄り添った葬儀プランをご提案いたします。

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葬儀会場に選ぶ場所によるメリット・デメリット

葬儀会場にはさまざまな種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。場所によるメリット・デメリットを確認しておきましょう。

なお、葬儀会場や斎場選びについては、以下の記事でも詳しく解説しているので併せてご確認ください。

関連記事:横浜市・川崎市における葬儀場の種類を紹介!斎場選びの基礎知識も

自宅で葬儀を行う場合

自宅で葬儀を行う場合のメリットは、葬儀会場の料金が発生しないことと、時間的な制約を受けないこと。そして、何よりも故人様が長年住んできたご自宅で、最後の時を過ごせることでしょう。

一方、ご自宅を葬儀ができるように準備する必要があることから、ご家族の負担が増えることや、葬儀会社のスタッフや参列者など多くの人々が訪れるので、ご近所に迷惑がかかる可能性があることが自宅で葬儀を行うデメリットです。

今でも地方の農家などでは、部屋のふすまを取り払うと何十畳という大広間を作れる家があります。近隣の人達が集まって、冠婚葬祭が行える家の造りになっているのです。しかし近年は、都市部ではそのような広い部屋のある家をほとんど見かけなくなりました。小さな個室に仕切られた家では、たくさんの人々を招待できません。

そして、一番のネックは駐車場の問題です。車で来られる方も多いため、仮にご自宅が広くても、駐車スペースが無ければ、葬儀の実施は難しいでしょう。特にお焼香だけ済ませてサッと帰りたい方は車で来ることが多く、ある程度の駐車場を確保することが必要です。

もちろん、弊社でも自宅葬をお手伝いできますが、車が多くなることや読経の声などが出てしまうことについて、事前に近所の方々へお伝えしておくとよいかもしれません。

公営斎場で葬儀を行う場合

公営斎場で葬儀を行うメリットは、自治体に住所がある場合、安価な市民料金で使用できることです。また、火葬場に併設されていることが多く、葬儀場の場所を参列者に伝えやすいことや駐車場の心配がないこと、式場から火葬場までの移動の負担がないこともメリットだといえるでしょう。さらに、霊柩車の手配が必要ないことや、宗教宗派が不問である点も公営斎場のメリットです。

一方、公営斎場で葬儀を行うデメリットとしては、市民外の方が利用する際、料金が割高になることや、利用者が多く混雑するため葬儀まで日にちが空いてしまう可能性が高いことなどが挙げられます。

なお、神奈川県の公営斎場について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご確認ください。

関連記事:神奈川県の火葬場とは【横浜、川崎、横須賀】

民営斎場で葬儀を行う場合

民営斎場は公営会場に比べ、さまざまな施設が充実しており、ご家族や故人様が理想とする葬儀を実施しやすい点がメリットです。ただし、料金が割高になること、また施設やサービスが、葬儀会場によってばらつきがあることはデメリットだといえます。

民営斎場とは、おもに葬儀会社が所有している葬儀会館のことです。なお、民営斎場で葬儀を行う場合は、葬儀会場を所有している葬儀会社に葬儀を依頼するということで、ほぼ間違いはありません。

民営斎場は比較的自宅から近いことを理由に選ばれるケースが多く、葬儀会場としての設備も一通り整っているため安心です。弊社でも霊安室を完備した各葬儀会館が地域にありますので、参考にしていただければと思います。

・磯子斎場       神奈川県横浜市磯子区滝頭2-28-5
・あざみ野さくら会館  神奈川県横浜市青葉区あざみ野1-24-1
・都筑かなで会館    神奈川県都筑区富士見が丘14-12
・旭上白根会館     神奈川県横浜市旭区上白根3-33-15
・大船さかえ会館    神奈川県横浜市栄区笠間4-11-4
・逗子みなと会館    神奈川県逗子市逗子6-2-8
・北鎌倉会館      神奈川県鎌倉市山ノ内510
・家族葬ホール川崎   神奈川県川崎市川崎区本町2-8-20

お寺で葬儀を行う場合(寺院葬)

お寺で葬儀を検討される場合、2通りの方法があります。1つはお寺と特別なお付き合いがあるとき(檀家になっているなど)の方法で、もう1つが特にお付き合いはないが、葬儀を行う式場が完備されているときの方法です。

1つめの場合は、寺院葬を検討している旨をお寺に直接連絡して、承諾を得る必要があります。故人様やご先祖様がよく出入りされていた場所なので、安心して葬儀を行えることと、ご親戚やゆかりのある方が来やすい場所であることがメリットです。

デメリットとしては、お寺が紹介する葬儀会社を介して葬儀を実施しなくてはいけないことや、式場使用料を別途お寺に支払わなくてはいけない可能性があることでしょう。また、お寺の場所によっては、交通の便が悪いケースや、お寺の規模や昨今のコロナの影響によって、参列者の人数が制限されてしまう恐れもあります。

一方、特にお付き合いはないが、葬儀を行う式場が完備されているお寺で葬儀を実施するメリットは、どのような宗旨でも使用できるケースが多いことや、葬儀専門の施設として貸出しを行っているため、葬儀に必要な設備が揃っていることです。駐車場なども確保しやすく、公営斎場より比較的早めに葬儀が執り行えるでしょう。

デメリットとして、公営斎場より式場使用料が高いことや、キリスト教や神道など仏教以外の葬儀が実施できない可能性があること。また、霊安室などが完備されていないことが多く、一時的に葬儀会社の安置施設などへ、故人様のご遺体を安置しなくてはいけない点などがあります。

公共施設や集会所で葬儀を行う場合

近所の公共施設や集会所で葬儀を行うメリットは、料金が安いことと、近所の方々が葬儀に参列しやすいことなどが挙げられます。デメリットは、葬儀専門の施設ではないため、設備が不十分であったり、設営や故人様の搬送などに別途料金が発生してしまったりする可能性があることです。

葬儀会場を選ぶ前に確認すべき3つのポイント

葬儀会場を吟味し最終決定をする前には、以下3つのポイントを必ず確認しておきましょう。依頼した後では、葬儀の内容などを変更できない可能性もあるので注意が必要です。

ポイント1.葬儀の参加人数

参列者の数によって適切な会場が異なるため、葬儀の参加人数がどれくらいになりそうか、事前に把握しておきましょう。実施する葬儀のスタイルによっても、最適な葬儀会場が変わってくるので、早めに参列者の数を確定することが大切です。

なお、葬儀の種類については、以下の記事で解説しているのでご確認ください。

関連記事:葬儀の歴史を知りたい!現在はどんな種類があるのか?

ポイント2.宗教や宗派

自身の宗派によっては、お寺で葬儀を行ったほうがよい場合もあります。故人様の宗派が不明な場合は、菩提寺やご親戚などに確認しましょう。

また、葬儀会社の提供するプランでも、各種宗派に対応できる場合があるので、依頼時に相談しておくと安心です。

ポイント3.予算

予算にあった規模の葬儀会場を選ぶことも、非常に大切です。見積をとる場合は、プランに含まれる詳細な内訳について説明してもらい、予算内に納まるか確認しなければいけません。

また、葬儀会社の提案を断り切れず、想定した予算をオーバーするケースも散見されます。したがって、あまりにも強引に契約を進める葬儀会社は、断ることも視野に入れて検討しましょう。

まとめ

葬儀の規模は、今後どんどん小さくなっていくだろうと予想されます。近年、家族葬と呼ばれるスタイルが増えていますが、今後も家族中心で行う葬儀がより増えていくでしょう。

これからは、形にこだわった葬儀から、故人様の好みや考え方を反映した自由な葬儀へと変化していくと思います。ただしその場合は、生前からご家族の方々が故人様と密接にコミュニケーションを取っておくことが必要です。

「どんなお葬式をしてほしいか」という深い内容まで聞く必要はありません。例えば「どんなお花が好き」「どんな食べ物が好き」「いつも聞いている音楽は何」など、簡単な質問でよいでしょう。

故人様を一番よく知っているのは、ご家族です。今はご家族が離れて暮らしているご家庭も多い時代です。だからこそ、帰省する際には自分の気持ちを伝えておいたり、できるだけご家族のお話に耳を傾けてあげたりすることが大切だと思います。