神奈川県の火葬場とは【横浜、川崎、横須賀】

2022.03.01

大切な方とのお別れの場であるお葬式のタイミングは、いつも突然やってきます。短い期間にお通夜やお葬式の手配や、故人の親戚や知人、友人などへの連絡を行う必要があるため、混乱する方も多いでしょう。また、火葬場の手配も忘れてはいけません。

しかし、神奈川県に住んでいる方は、自宅の近くにどのような火葬場があるのか知らない方もいると思います。そこで今回は、神奈川県にあるおもな火葬場を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

「火葬場」を意味するそのほかの言葉

ドーナツとコーヒー

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近年、火葬場は斎場や斎苑(さいえん)、聖苑(せいえん)など、さまざまな言い方がされるようになりました。

斎場とは葬儀を行う施設のことです。斎場という言葉は、もともとは神道の用語でしたが、現代では葬儀場のことを指すようになりました。葬儀場は式(お通夜、葬儀、告別式)を行う「式場」と、火葬を行う施設である「火葬場」を備えていることが一般的です。ただし、式場のみの斎場や、式場のない火葬場なども存在します。

それぞれの火葬場は、各地域の葬送を担う大事な施設です。市区町村ごとに担当の区域が定められており、基本的には地域住民のための施設として運営されています。

多くの火葬場では、市内市外、または区内区外で使用料を分けていることがほとんどです。900万人を超える人口を擁する神奈川県において、火葬場の数は決して多いとはいえないため、利用者が一極集中しないための制度だといえるでしょう。

横浜市の火葬場は5つ

花が咲いている

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横浜市には4つの公営火葬場と1つの民営火葬場があります。以前は神大寺や上大岡、根岸にも火葬場はありましたが、時代の流れと共に廃場になりました。横浜市にある5つの火葬場について紹介します。

1.横浜市営久保山斎場

アパートのビル

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久保山斎場(くぼやまさいじょう)は、現存する横浜市の公営火葬場では最も古く、明治8年頃には民営の火葬場として、すでに火葬を行っていたとわれています。関東大震災以後の昭和2年頃に、横浜市営久保町火葬場という名称となり、横浜市へと移管されました。その後、現在の久保山斎場と名称を改めたそうです。

<横浜市久保山斎場の情報>
・住所:220-0063 横浜市西区元久保町3番1号
・電話番号:045-231-3060
・FAX:045-231-5027
・火葬炉:12炉
・火葬料:10歳以上(市内12,000円、市外50,000円)
     10歳以下(市内8,000円、市外34,000円)
     死産児、人体の一部(市内2,400円、市外10,000円)
・休憩室(40人用):市内5,000円、市外7,500円
・併設式場:なし

2.横浜市南部斎場

建物の間の道路

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横浜市南部斎場は、昭和50年代に金沢区、港南区、栄区の全部、磯子区の半分、戸塚区の一部の火葬を対象に計画されました。地域における話しあいの結果、平成3年1月に釜利谷町から南部斎場の敷地を含む一角を分離し、新たにみずき町という地名をつけることになりました。

同年9月に南部斎場が竣工され、以来30年間、火葬場として近隣の火葬業務の大きな助けとなっています。

<横浜市南部斎場の情報>
・住所:236-0036 横浜市金沢区みず木町1番地
・電話番号:045-785-9411
・FAX:045-785-9445
・火葬炉:10炉
・火葬料:10歳以上(市内12,000円、市外50,000円)
     10歳以下(市内8,000円、市外34,000円) 
     死産児、人体の一部(市内2,400円、市外10,000円) 
・休憩室(40人用):市内5,000円、市外7,500円 
    (20人用):市内2,500円、市外3,750円 
・併設式場 1階ホール(50席)、2階ホール(70席):市内50,000円、市外75,000円

3.横浜市戸塚斎場

建物の前の家

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横浜市戸塚斎場の大本となる火葬場は、昭和14年に旧鎌倉郡戸塚町から引継ぎ運営していたものだといわれています。一時期は閉場されていましたが、昭和16年頃から近隣住民の強い要望を受けて復活しました。

このときの火葬炉は1基のみでしたが、戦中戦後も操業を続けていたといわれています。その後、近隣の宅地開発の活発化に伴い、現在の戸塚斎場の形となったのは昭和55年です。

住民との話し合いの末、火葬場としては先駆けとなった近代建築を取り入れた建物となり、名称も当時の戸塚火葬場から戸塚斎場へと改められました。

<横浜市戸塚斎場の情報>
・所在地:244-0001 横浜市戸塚区鳥が丘10番地の5
・電話番号:045-864-7001
・FAX:045-881-0894
・火葬炉:6炉
・火葬料:10歳以上(市内12,000円、市外50,000円)
     10歳以下(市内8,000円、市外34,000円) 
     死産児、人体の一部(市内2,400円、市外10,000円) 
・休憩室(40人用):市内5,000円、市外7,500円 
    (20人用):市内2,500円、市外3,750円 
・併設式場(1階ホール、2階ホール各64席):市内50,000円、市外75,000円

4.横浜市北部斎場

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横浜市北部斎場は、平成13年に竣工された横浜市で最も新しい火葬場です。計画から竣工迄10年と長期計画でしたが、現在の所横浜市最大の火葬炉数と火葬場併設式場数を誇っています。

横浜市北部斎場は瀬谷区、旭区、青葉区、都筑区、緑区、港北区の火葬需要に応えるために計画されました。横浜市北部斎場ができる前までは、戸塚斎場や久保山斎場、西寺尾火葬場の利用をせざるを得ない状況でした。

<横浜市北部斎場の情報>
・住所:226-0026 横浜市緑区長津田町5125番地1
・電話番号:045-921-5700
・FAX:045-921-5775
・火葬炉:16炉
・火葬料:10歳以上(市内12,000円、市外50,000円)
     10歳以下(市内8,000円、市外34,000円) 
     死産児、人体の一部(市内2,400円、市外10,000円) 
・休憩室(40人用):市内5,000円、市外7,500円 
    (20人用):市内2,500円、市外3,750円 
・併設式場:1室利用:市内80,000円、市外120,000円
大ホール利用:市内220,000円、市外330,000円

5.西寺尾火葬場

建物の間の道路

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西寺尾火葬場は横浜市唯一の民営火葬場です。設立は大正13年だそうですが、大正9年には火葬の業をなしていたとされ、現在の建物は昭和50年に改築されました。横浜市では民営斎場使用に際しても、市民に対して火葬料の一部を補助しています。

横浜市では友引の日でもすべての火葬場がお休みにならずに、火葬需要に応えるために各式場が持ち回りで開場している点が特徴です。

<西寺尾火葬場の情報>
・住所:221-0005 神奈川県横浜市神奈川区松見町2丁目418 
・電話番号:045-421-0850
・火葬炉:最上等6炉、特別最上等2炉
・火葬料:市外7歳以上(最上等56,000円 特別最上等85,000円)
市外7歳未満(最上等38,000円 特別最上等70,000円)
市内10歳以上:16,000円
市内7歳以上10歳未満:20,000円
市内7歳未満:16,000円
市内死産児:5,000円
・休憩室:テーブル席(8名)2,600円、待合室(30名)19,200円
・併設式場:式場使用料(60席)330,000円

川崎市の火葬場は2つ

クリーム色の花

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川崎市には、公営の火葬場であるかわさき北部斎苑と、かわさき南部斎苑があります。それぞれの斎苑について紹介します。

1.かわさき北部斎苑

建物の前の家

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かわさき北部斎苑は、お通夜からお葬式、火葬まで一通り行える斎場です。一般的なお葬式だけでなく、少人数の家族葬まで幅広く対応できます。なお、かわさき北部斎苑はもともと「川崎市立葬祭場」という名称で、2004年にかわさき南部斎苑が開設されるまでは、川崎市唯一の火葬場でした。

<かわさき北部斎苑の情報>
・住所:213-0033 川崎市高津区下作延6丁目18番1号
・電話番号:044-822-3171
・FAX:044-813-0510
・火葬炉:16炉
・火葬料:12歳以上(市内6,750円、市外60,000円)
     12歳以下(市内4,500円、市外 30,000円)
     死産児(市内2,250円、市外15,000円)
・休憩室:50人用(市内6,000円、市外180,00円)
     25人用(市内3,000円、市外 9,000円)
・併設式場:第1式場【200人用】(市内90,000円、市外270,000円)
      第2式場【100人用】(市内450,00円、市外135,000円)
      第3式場AB【50人用】(市内22,500円、市外67,500円)
      第3式場A【25人用】(市内11,250円、市外337,50円)
      第3式場B【25人用】(市内11,250円、市外337,50円)

2.かわさき南部斎苑

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かわさき南部斎苑は川崎市民のための火葬場が隣接した公営斎場で、お通夜からお葬式、精進落としまで執り行うことができ非常に利便性が高いです。川崎市民であれば、1週間前からの予約が可能となっています。

<かわさき南部斎苑の情報>
・住所:210-0863 川崎市川崎区夜光3丁目2番7号
・電話番号:044-277-8146
・FAX:044-277-8020
・火葬炉:12炉
・火葬料:12歳以上(市内6,750円、市外60,000円)
     12歳以下(市内4,500円、市外30,000円)
     死産児(市内2,250円、市外15,000円)
・休憩室:50人用(市内6,000円、市外180,00円)
・併設式場:第1式場【200人用】(市内90,000円、市外270,000円)
      第2式場【100人用】(市内450,00円、市外135,000円)
      第3式場・第4式場【50人用】(市内22,500円、市外67,500円)

横須賀市の火葬場

花が咲いている

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横須賀市には浦郷火葬場や逸見火葬場、公郷火葬場、野比火葬場といった火葬場が、過去にはありました。しかし、すでに閉場されているため、現在運営を行っている横須賀中央斎場を紹介します。

横須賀市中央斎場

家の前に立っている建物

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横須賀市中央斎場は、もともと坂本火葬場と呼ばれており、明治22年頃に建設されました。さらに、浦賀火葬場廃止に伴って火葬業務の集約統合を行い、平成5年に改築竣工されたばかりの火葬場です。

<横須賀市中央斎場の情報>
・住所:238-0043横須賀市坂本町6-18
・電話番号:046-823-9902
・火葬炉数:10炉
・火葬料:12歳以上(市内100,00円、市外60,000円)
     12歳以下(市内6,000円、市外360,00円) 
     死産児(市内2,000円、市外120,00円) 
・休憩室:市内・市外 火葬料に含む
・併設式場:なし

三浦市の火葬場

花が咲いている花束

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三浦市にある火葬場は三浦市火葬場のみです。三浦市火葬場がどのような火葬場か紹介します。

三浦市火葬場

家の前に車が止まっている

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三浦火葬場は昭和9年に建設された、近代建築化途中のような様式が残る趣のある火葬場です。山間にあり、他の騒音に煩わされることのない場所にあります。

・住所:238-0221三浦市三崎町六合1019番地1
・電話番号:046-881-2491
・火葬炉:2炉
・火葬料:12歳以上(市内8,000円、市外50,000円) 
     12歳以下【死産児も含む】(市内4,000円、市外25,000円) 
     改葬、人体の一部(市内4,000円、市外25,000円) 
・休憩室:市内、市外とも火葬料に含む
・併設式場:なし

逗子市の火葬場

ピンクの花

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逗子市には小坪火葬場という民営の火葬場が1つあります。どのような火葬場なのか解説します。

小坪斎場

明治39年に鎌倉葬儀舎として設立し、大正8年に改称し現在の建物は平成6年に新しく建設された民営の火葬場を併設した斎場です。おもに鎌倉市、逗子市、葉山町の方に多く利用されており、緑が豊かで静かな環境にある斎場といえるでしょう。

<小坪斎場の情報>
・住所:249-0008 逗子市小坪7-1216
・電話番号:0467-22-0136
・火葬炉:4炉
・火葬料:12歳以上(区内50,000円、区外70,000円)
     12歳以下(区内35,000円、区外55,000円) 
    死産児、人体の一部(区内20,000円、区外20,000円) 
・休憩室:1号室【20人用】(区内、区外ともに19,800円)
     2号室【15人用】(区内、区外ともに17,600円) 
3号室【15人用】(区内、区外ともに17,600円)
4号室【10人用】(区内、区外ともに11,000円)
5号室【10人用】(区内、区外ともに11,000円)
└区内とは逗子市、鎌倉市、葉山町に住む方のこと
・併設式場:貸出なし

近隣にある火葬場の情報を知っておくことが大切

屋内, 座る, ベンチ, テーブル が含まれている画像

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今回は神奈川県にあるおもな火葬場を紹介しました。

普段、火葬場の名前や場所などを気にすることはあまりないかもしれません。しかし、街が発展して人口が増える程、お葬式が実施される回数も増えるでしょう。誰にでもいつかは、火葬場を必要とするときがやってきます。

近年、大きな煙突がある火葬場は少なくなり、近代的な美術館や博物館のような外観で、一見すると火葬場には見えないスタイルの施設も増えている状況です。火葬場は歴史的な資料にも残りづらく、閉場した火葬場の中には、お寺の境内にあった施設もありました。

横浜市や川崎市周辺は比較的、火葬までの日にちを待つことが多く、昔のように故人のお見送りをした翌日には、お通夜や葬儀の予定を立てづらいのが現状です。

そのため、民営の火葬場ではなく、市外や区外の火葬場や、公営の火葬場を利用したほうがよい場合もあるでしょう。日取りが決めやすい地域かどうかを知っているだけでも、予定を立てる上では大事な要素となります。

したがって、近隣にある火葬場の情報を日ごろから入手しておくことが重要です。