お葬式に参列するときに準備するべき持ち物とは?突然のタイミングでも慌てず確認

2022.08.16

お葬式の連絡は、突然やってくるものです。いきなりですが、例えば皆さんが訃報の知らせを受け「今週末、お葬式に参列することになった」としましょう。

さて、これからお葬式に参列するための準備をするにあたって、基本的なマナーをご存じでしょうか?お葬式に慣れている方はいないので、不安に思われるケースは多いと思います。

そこで今回は、お葬式に参列する際に準備するべきものと、社会人として知っておくべき基本的なお葬式のマナーを解説するので、確認しておきましょう。

お葬式に参列するときの服装

「お葬式には黒い服」というのは、皆さんご存じの通りです。では「黒色ならなんでもよいのか?」というと、実はそうではありません。そこで本章では、男女と学生のお葬式に参列するべき服装について解説します。

なお、喪服については以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご確認ください。

関連記事:喪服の意味とは?種類や歴史について紹介

男性の服装

男性がお葬式に参列するときの服装は、以下の点に留意しましょう。

喪服

男性がお葬式に参列するときの服装は、略式礼服である喪服(ブラックスーツ・ブラックフォーマル)が好ましいです。上着はシングル・ダブルどちらでも構いませんが、パンツは裾がシングルのものを着用しましょう。

ワイシャツ

喪服の下に着用するワイシャツは、白無地のシンプルなものを選びます。色や柄付き、ボタンダウンのシャツなどは避けましょう。

ネクタイ

喪服に合わせるネクタイは黒無地で、光沢素材でないものを選ぶのがマナーです。結ぶ際は、くぼみ(ディンプル)を作ってはいけない点に留意しましょう。

ベルト

ベルトも黒無地でシンプルなデザインのものを選びます。色や柄付きのもの、大きく目立つバックルのものはもちろん、ワニやヘビ柄など、動物の殺生をイメージさせるものは厳禁です。

靴下

喪服に合わせる靴下は、黒の無地一択です。そのため、白や柄物は避けましょう。

靴は黒の革靴が望ましいでしょう。可能であれば、紐で結ぶタイプのものを選択しましょう。エナメルやスエード素材は避け、金具なしのシンプルなものを選びます。

女性の服装

女性がお葬式に参列するときの服装を選ぶときは、以下の点を押さえることが重要です。

喪服

女性がお疎水気に参列する際には、略礼服である喪服(ブラックスーツ・ブラックフォーマル)が好ましいでしょう。パンツやワンピース・アンサンブルのスタイルが基本です。

ただし、露出の高いデザインは避け、夏でもトップスの袖丈は長袖から5分袖、スカート丈は膝からふくらはぎ丈を選ぶと上品にみえます。

アクセサリー

女性がお葬式に参列するときには、結婚指輪以外のアクセサリーを着けないのが基本です。ただし、真珠は「涙の象徴」ととらえられているため、ネックレスやイヤリングを着けていてもマナー違反になりません。

なお、2連のパールネックレスは「不幸が重なる」といわれているため避けましょう。
ロングネックレスも「悲しみが長引く」といわれているためNGです。胸元にぴったりとあった、白か黒かグレーの大きすぎないパールネックレスあたりが無難といえます。

手袋

ネイルをしている方や、露出を控えたい方は、手袋を着用していく場合があります。ただし、お焼香のときには、手袋を外すのがマナーです。

女性が喪服に合わせる鞄は、黒の布製が基本で、光沢や飾りのないシンプルなものが好ましいでしょう。数珠や袱紗が入る程度の、大きさのものを選ぶケースが多いです。

ストッキング

喪服に合わせるストッキングは、黒の薄手のものが正式です。可能であれば30デニール以下のものを選ぶとよいでしょう。なお、黒いタイツはカジュアルな印象を与え、お葬式の場には相応しくないのでNGです。

女性が喪服に合わせる靴は、シンプルな黒のパンプスで、素材は布または革が好ましいです。
高いヒールのものやエナメル素材、素足の見えるミュールやサンダルは避けましょう。

学生の服装

学生がお葬式に参列するときの服装は、通っている学校の制服を着用しましょう。学校によっては「ネクタイの色が明るい」「パンツやスカートがチェック柄」など、黒以外の場合もありますが、学生服が正装とされているので問題はありません。

お葬式に参列するとき必ず準備する持ち物5選

お葬式に参列するときには、必ず必要なものがあります。以下5つの持ち物については、必ず持参するようにしましょう。

1.香典

お葬式に参列する際には、必ず香典を準備しましょう。

ただし、香典袋に新札を包むのはNGです。新札には「不幸を見越して用意していた」という意味合いがあるため、お葬式の香典には不適切といわれています。新札しかない場合は、2つ折りにして、折り目を付けてから包むようにしましょう。

お札の入れ方は、香典袋の表から見た際、お札の裏側が表に向くように印刷されている肖像が下側になるように封入するのがマナーです。裏向き・肖像を下側に入れるのは「悲しみのあまり顔をあげられない」「不幸に顔を背ける」などを意味することが理由だといわれています。

香典袋の表書きは、宗派によって異なりますが、宗教・宗派問わず使用できるのは「御霊前」です。あらかじめ宗教が分かっている、もしくは神式の場合は「御神前」「御玉串料」、キリスト教はカトリックであれば「御ミサ料」、プロテスタントは「御花料」と記入しましょう。

なお、香典については以下の記事でも詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

関連記事:香典袋は包む金額で選ぼう!種類や書き方も紹介

2.袱紗(ふくさ)

袱紗とは、香典やご祝儀などの金封を包むための布です。香典袋が汚れたり、水引の形が崩れたりすることを防ぐために、袱紗を使用します。小さい風呂敷のように包むタイプや、台紙が入った挟むタイプなど、袱紗の種類はたくさんあるので、扱いやすいものを選びましょう。

また、袱紗を用意する際には、色にも注意しなくてはいけません。お葬式には黒や紺、深緑など、暗めの寒色系のものを選びます。一方、暖色系は結婚式などの慶事用といわれているため、お葬式に使用するのはマナー違反です。

なお、紫は慶弔どちらにも使用できる色なので、袱紗選びに迷ったときには、紫の袱紗を1枚用意しておくと便利でしょう。

3.数珠

仏式のお葬式に参列する際には、必ず数珠を持参しましょう。キリスト教や神道のお葬式の場合は不要です。

一般的に、珠の大きいものが男性用、小さいものが女性用とされています。素材は天然木や天然石などさまざまな種類がありますが、数珠としての意味合いや役割は同じなので、好きなものを選べばよいでしょう。

数珠は「念珠」ともいわれ、宗派によって本式の形が異なります。しかし、各宗派に合わせて、すべて用意するのは難しいので、宗派を問わずに使用できる略式数珠を用意しておくとよいでしょう。

なお数珠を持参する際、数珠袋に入れておくと、数珠の房が折れたり、ヨレたりするのを防げるため、きれいな形を保てます。

4.ハンカチ

お葬式に参列する際には、みだしなみとしてハンカチを持参することも忘れないようにしましょう。お葬式は涙をふく機会が多いので、ハンカチを使うことが多くなります。また、ほかの参列者の方に貸すようなこともあるかもしれません。

お葬式に持参するハンカチは、黒や使途、グレーなど地味な色で無地のものを選ぶのがマナーです。派手なデザインのものを避けましょう。

5.財布

会場への移動費などお金が必要になるため、財布も必須です。財布のデザインも、ほかのものと同様、黒など地味なものを選ぶようにしましょう。

ただし、お葬式に持参する鞄はサイズが小さいので、長財布など大きめのものだと収納できない可能性があります。そのため、長財布ではなく小さめの財布で、バックに収まるものが望ましいでしょう。

お葬式に参列するとき準備しておくと便利な持ち物3選

お葬式に参列する際、必ずしも必要ではないのですが、持っていくと便利なものがあります。ご自身の状況に応じて、以下3つのものが必要かどうか事前に判断しておくとよいでしょう。

1.替えの黒ストッキング

女性が着用するストッキングは、気を付けていても、何かの拍子で伝線することがあります。そのため、予備の黒ストッキングを準備しておくと安心でしょう。

やぶれていることに気づいても、お葬式の途中には買いに行けません。気づいたとき、サッと履き替えられるように、替えの黒ストッキングを持参すると安心です。

2.時計

お葬式に参列する際、時間を確認するためにスマホを使うのは、できれば避けたいところです。そのため、時計も身につけておいたほうがよいでしょう。

喪服やシャツを着用しているので、腕時計はそれほど目立ちませんが、お葬式に持参する場合は、黒や白のシンプルなデザインのものを選ぶべきです。

3.サブバッグ

荷物が多い方は、サブバッグも用意しておくと便利です。特に女性の鞄は小さいものが多く、物があまり入らないので、サブバッグがあるとなにかと重宝すると思います。

お葬式に持参するサブバッグは、黒いフォーマル用で光沢のない布製の鞄を選びましょう。

お葬式に参列するときに注意するべき5つのポイント

お葬式に参列する際には、服装や持ち物以外にも、最低限守るべきマナーが存在します。以下5つのポイントを事前に確認し、マナー違反にならないように注意しましょう。

ポイント1.香水

持ち物の準備だけでなく、身支度の段階で気を付けたいことのひとつが「香り」でしょう。香水は、お葬式に参列するときには控えるのがマナーです。

お香の香りの邪魔になりますし、故人様を悼む場としては相応しくないと考える方も多いでしょう。

ポイント2.スマホや携帯電話

スマホや携帯電話、また腕時計など、アラーム設定や着信音が鳴るものは、葬儀前にマナーモードになっているか確認しましょう。葬儀中に鳴るとご遺族に対して失礼なだけでなく、周りにも迷惑です。

お葬式の途中に着信音などが鳴ることで、厳粛な雰囲気を壊さないよう注意しましょう。

ポイント3.ヒールの音

お葬式に参列する際、女性に気をつけてほしいのが、パンプスなどのヒールの音です。

静まり返ったお葬式の場で「カツカツ」とした音は悪目立ちするため注意しましょう。ヒールが太めのものや、静音ヒールが採用されたパンプスを選ぶと安心です。

ポイント4.言葉使い

葬儀の場には、NGとされている言葉遣いがあります。例えば、不幸が重なることを連想させる「たびたび」「つぎつぎ」「あとあと」などの重ね言葉は厳禁です。

また「急死」「生きていたころ」など、直接的に生死を表現する言葉も避けます。「逝去」「生前」などのように、表現を和らげるようにしましょう。

一方「早く元気になって」「しっかりしないとね」「いつまでも泣いてないで」といった、相手を励ますような言葉も、ご遺族の負担になることがあります。そのため「心中お察しいたします……」「突然のことで……」「お悔み申し上げます……」など短い言葉に留め、ご遺族の気持ちに寄り添い、胸の内を聞いてあげられるとよいでしょう。

ポイント5.季節や天候

お葬式に参列する際には、季節や天候にも留意しなくてはいけません。

冬場はひざ掛けなどの防寒具、夏場は扇子など温度調整できるものがあると便利でしょう。また、雨の日には傘も必要です。それぞれ黒やグレーなど、派手にならないデザインのものを選びましょう。

まとめ

ご親族やご友人、お世話になっている会社関係の方など、皆さんの周りにはたくさんのご縁で結ばれた方々がいます。お別れの場はいつまでも来てほしくないものですが、人生には何が起こるかわかりません。お別れのタイミングは、誰にも予想できないものなのです。

服装や持ち物、どれ1つとっても、そこにはご遺族への思いやりや配慮が含まれます。故人様を悼む気持ちが伝わるように、きちんと準備したいところでしょう。

いざというときに慌てないためにも、参列準備の際の基本的なマナーを覚えておくと安心です。

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