三回忌法要とは?意味や実施日、必要な準備、服装のマナーについて解説

2023.10.10

三回忌は数ある法要の中でも、故人様を偲び、供養するための重要な儀式です。三回忌法要は、故人様の魂が安らかに眠ることを祈ると同時に、思い出をご家族やご友人と共有し、心の中に生き続ける機会でもあります。

今回は、三回忌の意味や、実施日か、必要な準備や心得ておくべきマナーについてご紹介します。

三回忌法要とは

三回忌法要は、故人が亡くなってから満2年後(数え年で3年目)の命日に行われる法要です。一周忌の次に行われる法要であり、故人様の追善供養の1つです。三回忌法要は、一周忌と同様にご遺族やご親族が集まり、故人様の供養を行います。

三回忌法要を行う際には、喪主やご遺族が施主を務めることが一般的です。地域や親族間の慣習によって異なりますが、一般的にはご家族と近しいご親族を招待することが多いでしょう。

三回忌法要の流れ

三回忌法要の進行方法は厳密に決められたルールはなく、宗派や地域によって異なります。基本的な進行方法は、以下のとおりです。

・僧侶入場および施主挨拶:僧侶が入場し、施主が挨拶
・読経・参列者焼香:僧侶の読経と、参列者たちによる焼香
・法話:僧侶による法話
・僧侶退場および施主挨拶:僧侶が退場後、施主が再び挨拶

以上の流れはあくまで目安であり、宗派や地域によって異なる場合もあります。また、会食(おとき)を用意することも一般的です。会食は、以下の流れで行われます。

・施主挨拶
・献杯
・会食
・施主挨拶
・会食終了

三回忌の実施日

葬儀が終わり、四十九日、百箇日、一周忌に続いて三回忌法要を迎えることになります。  三回忌法要という言葉は聞いたことがあっても、三回忌をいつ実施すればよいのかがわからない方は少なくありません。

三回忌は、故人様の死から満2年(数えて3年目)の命日に行われます。具体的な日付は、故人様が亡くなった日を最初の忌日とし、翌々年を2度目の忌日として数えることが由来です。

三回忌という言葉から、亡くなってから3年目の法要と思う方もいるかもしれませんが、故人様が亡くなってから満2年後に執り行います。年忌法要として、基本的にはその年の命日に行いますが、ご遺族や参列者の都合を考慮して前後の日程で調整する場合も多いです。    

三回忌の意味

三回忌の意味は宗派によって考え方の差異はありますが、仏教では亡くなった後、7日ごとに生前の行いについて裁きを受け、49日目に生まれ変わる世界が決まるといわれています。特に、審判が下される49日は重要視されており、ご遺族やご親族が多数集まり、故人様がより良い世界に行けるよう、皆で祈ることが四十九日法要のおもな目的です。

一周忌、三回忌と続く年忌法要では、故人様が追加の裁きを受けられるいわれています。そのため、三回忌法要にご遺族やご親族が集まり、仏様の加護を祈り、故人様がよりよい処遇を受けられるよう祈るわけです。

三回忌法要の準備と注意点

三回忌法要は、1か月程度の準備期間が必要です。三回忌までは、比較的多くの参列者が集まって盛大に行うことも多いため、会場を選んだり、参列者に案内状を送ったりする必要があります。直前になって慌てないように、早めの準備を心がけましょう。

三回忌法要を行う前には、以下のような事前準備が必要です。

・法要の日程を決める:参列者が集まりやすい日を選びましょう。一般的には忌日前の休日を選ぶことが多いです。
・法要会場と会食会場を決める:時期によっては、会場が混み合うことも予想されるため、早めに予約しましょう。
・参列者への案内状:参列者への案内状を送り、出席の可否を確認しましょう。往復はがきで出欠の確認を取るとよいです。
・お布施やお車代の準備:三回忌では、お布施やお車代を用意する必要があります。お布施の相場は、一般的に1万円から5万円程度です。
・返礼品の準備:引き出物としてお茶や海苔、調味料、お菓子、椎茸、素麺、うどんなどの「消え物」の商品を準備しておきましょう。一般的な相場は、3,000円から5,000円程度です。

これらのポイントに注意しながら準備を進めることで、三回忌法要をスムーズに実施できるでしょう。

三回忌における服装のマナー

三回忌法要をご家族のみで行う場合は、若干カジュアル寄りの服装でも問題ありません。しかし、僧侶を招いて法要を実施する場合は、儀式を営むにふさわしい装いを心がけましょう。ここでは、男性、女性、子ども、それぞれの服装マナーについて解説します。

男性の場合

男性が三回忌法要に参列する場合は。無地のブラックスーツを着用するのが基本です。ジャケットはシングルでもダブルでも、どちらでも問題ありません。スーツに白無地のワイシャツ、黒ネクタイ、黒靴下、黒革靴を用意します。ワイシャツの襟は、レギュラーカラーが適切です。

結婚指輪以外の装飾品類は外しておくことがマナーであるため、ネクタイピンやカフスボタンも不要です。

女性の場合

三回忌法要に参列する女性の服装は、黒の無地アンサンブル、ワンピース、スーツのいずれかが基本です。インナーは黒色のブラウス、またはカットソー、ストッキングを着用します。靴は、黒でシンプルなデザインのパンプスが一般的です。

女性の場合、特に肌の露出を控えることや、男性同様に結婚指輪、パールの装飾品を除き、装飾品類は着けないことがマナーです。

子どもの場合

子どもが三回忌法要に参列するときは、幼稚園や学校の制服を持っている場合、制服を着用していくことが一般的です。制服が無い場合や、制服を着ていくことに抵抗がある場合は、黒、濃紺、濃いグレーなど、落ち着いた色合いの服が無難でしょう。

略喪服と平服について

三回忌法要では、略喪服を着用することが一般的です。略喪服とは、一般的なスーツとは素材の質感などに違いがあります。織り方が異なることが多く、光沢を抑えた仕上がりになっているのが特徴です。

なお、平服で参列することも可能ですが、略喪服を着用することで故人様への敬意を表せます。平服とは、一般的に「略礼装」とも呼ばれる服装のことです。

略礼装は男性の場合、一般的なスーツやジャケット、シャツ、ネクタイなどが該当します。女性の場合は、スーツやワンピース、ジャケットやスカートなどが一般的です。

三回忌法要に参列するときに注意したいマナー

三回忌法要に参列する場合、服装以外にもマナーがあります。ここでは、香典の包み方と金額相場、数珠の使い方を確認しておきましょう。

香典の包み方

三回忌法要に参列する場合、香典を持参することが一般的です。香典袋にお金を入れて渡します。香典を包みときに注意すべきマナーは、以下のとおりです。

・香典袋の種類:香典袋は一般的にコンビニや文具店で購入できます。熨斗袋と混同しないように注意しましょう。
・香典袋へのお金の入れ方:香典袋にお札を入れる際は、薄墨で書かれた毛筆または筆ペンを使って書くことが基本です。お札を複数枚包む場合は、すべての向きを合わせます。
・香典袋の包み方:香典袋を袱紗中央よりやや右に寄せておきます。右角をとり、香典袋の左端に合わせて中央に折り込みましょう。上下の順番に角をとり、上下のバランスを見ながらかぶせ、左を折った後、裏返します。

三回忌法要における香典の金額相場

三回忌法要に参列する場合、香典を持参することが多いです。香典の金額は故人様との関係性や年齢、会食の有無などによっても変わります。

以下は、一般的な目安として考えられる香典の金額相場です。

・親族・親戚:一親等から二親等の親族の場合、法要だけであれば1万円から3万円程度。会食がある場合は、その分を上乗せした額を目安に考えておくとよいでしょう。
・おじ・おば、甥・姪:三親等の場合は、5,000円から2万円程度が目安。夫婦で参列する際は、会食の分を2人分で上乗せすることを忘れないようにしましょう。
・従兄弟・従姉妹:四親等以上の場合は、5,000円から2万円が目安。
・友人、知人、仕事の関係者:友人や知人、職場関係者など「お世話になった方」に対しては、3,000円から2万円が目安。故人様との関係性を考慮して金額を決めるとよいでしょう。

ただし、これらはあくまで目安であり、それぞれのケースに合わせた対応が必要です。

なお、香典のマナーについての詳細は、以下の記事もご参照ください。

関連記事:『香典袋は包む金額で選ぼう!種類や書き方も紹介』

数珠の扱い方

数珠を持参する場合、手元で握りしめたり、首から下げたりしないようにしましょう。数珠は、手のひらに乗せて持つか、袖口から出して持つようにします。

まとめ

三回忌は、故人様が亡くなってから満2年後の命日に迎える年忌法要です。実際に法要を営む日程は、満2年後の命日前後で、お寺の都合や家族親族が集まりやすい日などを考慮して決められます。

法要を執り行う場合は、お寺との相談、日程や会場の決定、会食や返礼日の手配、参列者への案内など数多くの準備が必要になるため、余裕をもって早めに動くことが大切です。

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