コロナ禍以降の葬儀事情とは?喪主と参列者が知っておくべきマナー

2022.05.26

2020年の新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)は、葬儀のありかたにも大きな影響を及ぼしました。参列者の中には高齢のご遺族なども多いため、葬儀を従前通り実施できなかったという方も多かったことでしょう。

そんなコロナ禍を経て、現在の葬儀事情がどのように変化したのか気になるところだと思います。そこで今回は、コロナ禍以降の葬儀事情や、喪主と参列者が知っておくべきマナーについて紹介するので、ニューノーマルな葬儀のありかたについて学んでおきましょう。

コロナ禍の葬儀事情

コロナの影響によって、葬儀のありかたがどのように変化したのか解説します。これまでの常識と大きく変化しているので、この機会に確認しておきましょう。

葬儀スタイルの変化

コロナへの感染を抑制するために、大人数での参列を避ける必要性が高まり、お通夜とお葬式を執り行う一般葬を選択される方が減少しました。その代わりに、ご家族や身近なご遺族だけで執り行う家族葬や、お通夜を行わず葬儀と火葬を1日で済ませる一日葬や火葬式を選択される方が多くなっています。

なお、火葬式と一日葬については、以下の記事でそれぞれ解説しているので参考にしてみてください。

関連記事:横浜市と川崎市の火葬式とは?おもな火葬場や式の流れなどを紹介

関連記事:近年、増えている一日葬とは?大まかな流れやメリット・デメリット、費用相場などを解説

コロナ禍以降に登場した新たな葬儀のスタイル

コロナ禍以降、新たに登場した葬儀のスタイルが2つあります。それぞれについて解説します。

自由参列

自由参列とは、参列者様が故人様とお会いする時間を自由に選べる形式の葬儀です。一度に大勢の参列者が集中しないため、三密が回避できコロナの感染リスクを抑制できます。

コロナ禍で外出規制が入る中でも、故人様との最後の時間を過ごせる方を増やす葬儀のスタイルとして注目されました。ご家族やご親族以外の参列者の受付時間をわけることによって、斎場内や受付時の密集や密接を抑制することが可能です。

コロナで葬儀の開催を諦めようとしていた方には、画期的な方法といえるでしょう。ただし、すべての葬儀会社が対応しているわけではないので、事前に確認が必要です。

オンライン葬儀

オンライン葬儀とは、コロナ禍でテレワークの浸透とともに普及したZoomなどのWeb会議システムを活用し、葬儀の様子を配信して遠隔から参加する(視聴する)スタイルの葬儀です。

Web会議での葬儀開催ということで会場への移動が不要なので、遠隔地の参列者や高齢者の負担が下がる点がオンライン葬儀のメリットです。また外出しないため、感染リスクに怯える必要もありません。

しかし、高齢者の方などITリテラシーが低い方にはハードルが高い点や、ネット環境がない方は実施が困難な点がデメリットだといえるでしょう。また、直接故人様に会えないことやご家族にお声がけできないことも、オンライン葬儀のデメリットです。

葬儀におけるコロナ対策

コロナ禍以降、葬儀を執り行う会場では、さまざまな対策が実施されており、感染リスクを抑制できるようになりました。葬儀における代表的なコロナ対策を紹介します。

全員マスク着用

現在(2022年5月)の段階において、すべての参列者はマスク着用がスタンダードです。主催者、参列者、葬儀会社スタッフを含め、全員がマスクを着用することで感染リスクを抑制しています。

葬儀会場の入り口には「マスク着用」が掲げられていることが一般的でしょう。参列者全員がマスクを着用することによって飛沫の拡散を抑制しつつ、感染リスクを抑制できます。

アルコール消毒の徹底

アルコール消毒の徹底も、コロナ禍以降スタンダードになった施策です。会場へ出入りする際、トイレから戻るときなどには、アルコール消毒を行うことが義務付けられています。

そのため会場の各所にも、アルコール消毒ができる準備をしておく必要があります。

三密の回避

葬儀会場では、多くの参列者を同じ場所に滞留させない、いわゆる三密の回避も不可欠です。

葬儀会場の内部や受付まわりに多くの参列者が、密集しないようなレイアウトをこころがけなくてはいけません。狭い会場の場合、どうしても密になりがちなので、通常よりも広い会場での実施を検討することも必要でしょう。

また、換気を促すために、窓を開放したり、換気システムを導入したりすることも必要です。さらに、葬儀が開始される前は、参列者に外部で待機してもらうこともひとつの方法といえます。

長時間の滞在や会食の回避

コロナ禍の葬儀に参列した際には、長時間の滞在を回避しましょう。マスクを着用し、アルコール消毒などをしたとしても、感染リスクを100%抑制することはできません。そのため、できるだけ短い時間で、葬儀を進行することも大切です。

また、葬儀後の会食を控えたり、アルコールの提供を禁止したりするといった工夫が求められます。会食を実施する場合も、最低限の人数で行う気配りが必要でしょう。

コロナ禍の葬儀における喪主側のマナー

コロナ禍に葬儀を主催する喪主側は、以下のようなポイントに気を配る必要があります。葬儀の連絡時には、特に留意しましょう。

遠方に住んでいる方には参列を遠慮してもらう

遠方に住んでいる方に葬儀へ参列していただく場合には、電車や飛行機などの公共交通機関を使った長時間の移動が必要です。そのため、どうしてもコロナの感染リスクが高くなります。特にご高齢の方に参列していただく場合には、なおさらでしょう。

したがって、道中および葬儀会場での感染リスクを抑えるために、遠方に住んでいる方には参列をご遠慮いただくことも視野に入れて、慎重な検討が必要です。場合によっては、シビアな判断が必要になることを肝に銘じておきましょう。その際、先方へ参列を辞退してもらう旨を伝えづらい場合は、ご家族やご親戚のサポートも必要です。

喪主挨拶でコロナによる影響があったことを伝える

葬儀の最後に行う喪主挨拶の際には、参列者の方へコロナによる影響があった旨をきちんと伝えておく必要があります。「コロナ禍だからイレギュラーな対応になっていて当たり前」と考えるのはNGです。故人様のために時間を作っていただいた参列者の方々に敬意を表すためにも、喪主自らコロナによる影響などについてお話しておかなくてはいけません。

例えば、感染対策やマスク着用など、参列者の気遣いに対してお礼を述べることは必須でしょう。また、会食を行わない場合は、お弁当をお持ち帰りいただくように伝えることも忘れてはいけません。

コロナ禍の葬儀における参列者側のマナー

葬儀の主催者側だけでなく、参列者にも守るべきマナーがあります。コロナ禍のニューノーマルといえる葬儀のマナーを確認しておきましょう。

マスクや三密回避、消毒などは当たり前に実施

マスクの着用や三密回避、アルコール消毒の徹底といった、コロナ禍の基本マナーを守ることは参列者の義務といえます。また、故人様のご家族やご遺族へお声をかけたくなる気持ちは理解できますが、会話は感染リスクを高めるので可能な限り控えましょう。

また、長時間の滞在も感染リスクを上げる要因になり得るので、葬儀が終わったら速やかに会場を後にするようにこころがけなくてはいけません。

熱がある場合は、その旨を伝えて参列は控えること

コロナ禍においては、さまざまな事情によって、参列できない場合もあるでしょう。その、場合は、前日までに喪主側へ事情を連絡することが必要です。ただし、コロナが理由の場合には、喪主側へ伝えるかどうか悩む方もいると思います。

喪主と親しい場合は、コロナが理由である旨を伝えてもよいでしょう。しかし、あまり親しい間柄でない場合は「一身上の都合」「やむを得ない事情」など、理由を明確に伝える必要はありません。

また、当日発熱が認められる場合は、参列できない旨をできるだけ早めに喪主へ伝えるのがマナーといえるでしょう。

供花や香典は従前通り対応可能

葬儀に参列できない場合でも、供花や香典は郵送できますので、別途対応が可能です。また、別の参列者の方に代理になってもらい、ご家族やご遺族へ渡してもらうこともできます。

「参列はできないけど、せめて気持ちだけでも」という方は、事前に葬儀会社へ相談することで柔軟に対応してもらえるでしょう。ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

コロナの影響は以前に比べて収まりつつあるものの、今回紹介したコロナ禍の葬儀事情はしばらく継続すると予想されます。喪主、参列者ともに留意点が多く、なかなか大変ですが大切な故人様を無事に見送るためにも、ぜひ十分な対策とマナーの遵守をこころがけましょう。

なお、横浜市、川崎市で葬儀を行う場合には、実績豊富な弊社、お葬式の杉浦本店にご相談ください。創業130年の信頼と安心が自慢です。コロナ禍の横浜市、川崎市における多くの葬儀実績があるので、十分なコロナ対策を施した最適なプランをご提案いたします。

コロナ禍でどのように対応したらよいのかわからなことがある場合は、ぜひお葬式の杉浦本店まで、24時間365日いつでもお気軽にお問合せください。

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