葬儀の事前準備における3つのポイントとメリットを紹介

2022.05.26

訃報はいつ、どのタイミングで入ってくるか分かりません。いざというとき混乱しないためにも、葬儀に関する正しい意識を持つことが大切です。

しかしながら、ほとんどの方が普段から葬儀について意識することはないでしょう。そこで今回は葬儀の事前準備というテーマで、知っておくべき3つのポイントとメリットを紹介します。

早めに対策を行うことで、よりよい葬儀を執り行える一助になれば何よりです。

葬儀の事前準備をしておくべき理由

早くから葬儀の準備をしておくことで、いくつかのメリットが得られます。葬儀を手配する一般的なタイミングも踏まえ、確認しておきましょう。

葬儀の手配をする一般的なタイミング

葬儀の手配をするタイミングとしてもっとも多いのは、ご家族の死後、3時間以内です。霊安室に故人様のご遺体が安置できるのは数時間程度なので、その間に葬儀会社を決めて手配する必要があるためでしょう。

しかし、葬儀会社を選びはじめるタイミングは、多くの方はご家族がお亡くなりになる半年以上前からというケースが多いようです。大切な方を失った悲しみの中、短時間で最適な葬儀会社を探して手配することは、現実的に難しいと思われます。もしなにも予備知識がなければ、病院などに紹介された葬儀会社へそのまま葬儀のお願いをする方も多いでしょう。

また、事前に葬儀費用の見積もりをとっておらず相場観を知らない場合には、高額な費用を請求されても、そのことに気づけない可能性も否めません。したがって、できるだけ早い段階で葬儀会社を探しておくと、いざというときに適切な対応がしやすくなります。

葬儀の事前準備をするメリット

葬儀の事前準備をすることで、以下のようなメリットが得られるでしょう。

・葬儀にかかる費用の相場がわかる
・事前にさまざまなことを相談できる
・最適な葬儀プランを選べる可能性が高い

葬儀に関するリサーチをはじめると、多くの費用がかかることに驚くと思います。葬儀のプランにはさまざまな種類があり、オプションなどもあるので、事前にどのような葬儀にしたいか決めておくと、絞り込みやすくなるでしょう。

また、何社かの葬儀会社に見積りをとることで、費用の比較検討ができるだけでなく、相場観も把握できます。葬儀の費用がだいたいどの程度必要なのかがわかれば、いざというときに供えて準備しておくことも可能です。

さらに、菩提寺の檀家である場合には、僧侶の読経などに対してお布施を支払わなくてはいけません。よって、お布施はどの程度支払うべきかについても、事前に確認しておきたいところでしょう。

また、葬儀会社のスタッフと顔見知りになることで、葬儀に関するさまざまな相談がしやすくなります。例えば、地域ごとの風習による違いや、火葬やお墓に関することなどについての相談もできるので非常に心強いでしょう。

ご家族やご親戚がどのような葬儀を行いたいか希望を伝えることで、最適なプランを提案してもらえると思います。考える時間や、複数の葬儀会社を比較検討する時間もたっぷりあるので、理想的な葬儀が行いやすくなる点が、葬儀の事前準備をするメリットです。

葬儀の事前準備における3つのポイント

葬儀の準備を行う場合、押さえるべき3つのポイントがあります。菩提寺への連絡・相談、葬儀とお墓の事前準備について、それぞれ解説するので確認しておきましょう。

ポイント1.菩提寺への連絡・相談

1つめのポイントは、菩提寺への連絡と相談です。菩提寺(ぼだいじ)とは、一家のお葬式やその後の法要をお願いするお寺のことです。

家のお墓がお寺の境内にあれば、そのお寺が菩提寺ということになります。また、家のお墓は公営墓地にあるが、先祖代々の墓がお寺にあるという場合も、そこが菩提寺です。

お通夜やお葬式などの葬儀は、菩提寺の宗派の作法にしたがって執り行うことが一般的です。法要も菩提寺の僧侶が執り行います。葬儀を遠方で実施する場合も同様です。

しかし、現実的にはアクセスや予算、本人の意思など、さまざまな理由から実現できない場合も多いでしょう。また近年は、新型コロナウイルス感染症の影響もあるため、遠方から僧侶に来てもらうことが難しくなっています。

一方、都市部に住んでいる喪主様にとっては「田舎まで、出かけるのは億劫……」といった悩みもあるでしょう。その場合は、菩提寺から喪主様の住んでいる地域の葬祭ホールに連絡してもらい、同じ宗派の僧侶を紹介してもらうことが可能です。葬儀を済ませ、納骨の際に改めてあいさつに伺い、住職にお経をあげてもらえます。

また、弊社のような葬儀会社でも手配が可能です。ただし、僧侶の手配をお願いする場合は、菩提寺に必ず事前確認をとっておきましょう。葬儀をやり直すケースなどもあるので、トラブルを未然に防ぐためにも事前調整が必要です。

ポイント2.葬儀の事前準備

2つめのポイントは葬儀の事前準備です。葬儀を行うためには、葬儀会社やプランの選択など、多くの調整が必要なので早めに取り掛かる必要があります。

信頼できる葬儀社を探す

よい葬儀ができるかどうかは、葬儀会社の選択にかかっていると言っても過言ではありません。いざというときのために、今から情報を集めておきましょう。

「参列者への返礼品はどのようなものがよいのか」「お布施はいくら用意すればよいのか」など、はじめて喪主様になる方にとって、わからないことが非常に多いと思います。そのため、経験豊富な葬儀会社のサポートが不可欠です。

インターネットなどで検索して気になる葬儀会社が見つかった場合には、まず一度メールや電話で連絡をして、スタッフの対応を確認しておきましょう。電話をするときの声のトーンや話しかた、またメール返信の速さなどを確認し、丁寧に対応してくれるかどうかを確認します。

信じられないかもしれませんが、まれに横暴な態度をとられるケースもあるため、葬儀会社の見極めは非常に重要です。また、金銭面に関する質問に対して、あやふやな回答しかしない葬儀会社にも注意しましょう。支払いの際、見積よりも3~5倍に膨らみ、高額な費用を請求される可能性があるからです。

生前・事前相談で見積りをとる

生前・事前相談では、実際に見積りをとってみることが極めて重要です。

広告などに提示されたプランと事前見積りの違いは、人数などの個別条件に基づいた見積書であるかどうかでしかありません。広告は一般的な価格を提示したものなので、葬儀にかかる費用が知りたい場合には、見積りをとるべきです。

その際、実際の費用にできるだけ近くなるよう、参列者やご親族の人数を把握しておきましょう。返礼品の数やお出しする料理によって、見積りの金額が大きく変化するからです。

会館見学やセミナーに参加する

葬儀会社の雰囲気を確かめるためには、会館見学やセミナーに参加することがおすすめです。会館の大きさや清潔感、スタッフの対応力などを一度に確認できます。

ただし、セミナーと称して会員登録をすすめてくるケースもあるようなので、注意が必要です。必要ないものであれば、きっぱりと断りましょう。

葬儀のプランを選ぶ

ご自身やご家族が望むプランを選んで準備しておくことも必須です。

お葬式には大きく分けて「火葬式(直葬)」「1日の家族葬」「2日間の家族葬」「一般葬」の4種類があります。

火葬式とは式を行わず、像義の当日に火葬場で集合してお見送りをするプランです。1日の家族葬とはお通夜を行わず、告別式を行った後、火葬場でお見送りをするプランになります。

一方、2日間の家族葬とは、通夜と告別を2日間かけて行い、お見送りをするプランです。一般葬とは会社関係者の方も招いて、通夜と告別を2日間かけて行い、お見送りをするプランになっています。

コロナ渦以降は、家族葬が主流です。ご自身やご家族のイメージに近いプランを選択し、早めに準備を済ませておくとよいでしょう。

なお、葬儀の種類については、以下の記事で詳しく記載しているので参考にしてみてください。

関連記事:横浜市と川崎市の火葬式とは?おもな火葬場や式の流れなどを紹介

関連記事:近年、増えている一日葬とは?大まかな流れやメリット・デメリット、費用相場などを解説

ポイント3.お墓の事前準備

3つめのポイントは、お墓の事前準備です。お墓がない場合には、お墓をどこに建てるか検討しなくてはいけません。また、すでにお墓を持っている場合は、継承者や管理方法を決める必要があります。

納骨するお墓の場所を調べておく

まず、納骨を行うお墓がどこにあるか、事前に調べておきましょう。

お墓がある場所は「地方自治体」「公益法人」「宗教法人」のおもに3通りです。

・公営墓地:地方自治体が経営者である墓地。宗派を問わない比較的安価な墓地で人気
・霊園:公益法人が経営者。墓地を宗派の問わない墓地
・寺院墓地:宗教法人が経営者である墓地。境内の墓地を利用する=檀家

墓地は法律上、自由に作れません。したがって、これら3つの経営者が市区町村から許可を受けなければ、お墓は作れないことになっています。

お墓の継承者を決定

誰がお墓を継承するのか考えておくことも必要です。

近年、核家族化や少子化を反映して、色々なお墓が提供されるようになりました。例えば、故人様にご家族や継承者がいなくても供養を続けてくれる永代供養墓や、継続的に管理費が支払われている間は使用できる永代使用墓などが挙げられるでしょう。

両者の名前は似ていますが、意味は大きく違います。永代使用墓は、無縁墓化しないように、供養と管理費の支払いを継続的に行う継承者がいることが前提条件です。また、生前に自身で管理費を前払いできるお墓もあります。

一方、菩提寺に永代供養をお願いする場合は、事前にお寺に相談しておけば、永代供養を行ってもらうことが可能です。

お墓の管理方法などを決定

今後、どのようにお墓を管理するのかについても決めておかなくてはいけません。

お墓の管理方法や、行く末は人それぞれです。改葬される方もいれば、分骨をされたい方などさまざまでしょう。お墓を移すことを「改葬」と呼び、墓石ごと別の場所に移すか、ご遺骨だけを移動することもあります。ご遺骨だけを移す場合は、引っ越す先の墓地に新しい墓石を用意し、古い墓石は撤去して更地で管理者へ返却をしなければなりません。

改葬する理由で一番多いのは「お墓が遠い」というものです。このほかにも「改宗したために現在の菩提寺の檀家をやめる」「継承者がいないことで永代供養ができるお墓に移る」といった理由があります。

ただし、改葬する際は菩提寺とのトラブルに注意しましょう。改葬はそのお寺から離檀することを意味するため、今までのお礼として現金を包むような場合があります。このとき、お寺が数百万を要求することもあり、トラブルが発生しているようです。

菩提寺からみれば、改葬によって「大切な檀家を失う=経済的な支えも失う」ということになります。そのため、きちんとお礼を述べ、改葬は仕方がない選択であることを納得してもらえるような理由を考えておくとよいでしょう。

まとめ

葬儀の事前準備をすることで費用の相場がわかるだけでなく、葬儀会社のスタッフにさまざまなことを相談できるようになり、最適な葬儀プランを選べる可能性が高くなります。ただし、実際に葬儀の準備をはじめるときには、菩提寺や葬儀会社、お墓の調整が必要です。

そのため、事前知識がない方が葬儀のことをいろいろと調査するのは、なかなか骨が折れると思います。しかし、信頼できる葬儀会社をみつけ、スタッフに相談することでさまざまな疑問がクリアになり、最適な葬儀プランの準備がしやすくなるでしょう。

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