お悔みの言葉はマナーが大切!忌み言葉や例文、メールやLINEの出し方も紹介

2022.12.01

友人や会社関係の方などがお亡くなりになり、訃報を受けた際、ご遺族に対してどのような言葉をかけてよいのか戸惑うのは当然のことです。人が亡くなるのは突然であることが多く、最適な言葉を選べているのか不安に思うこともあるでしょう。

葬儀業界にいる我々も、知人の訃報を聞いたときには、驚きを隠せず言葉に詰まってしまい、あとになって「もっと気の利いた言葉をかけてあげられたらよかった……」と悔やんだことがあります。

そこで今回は、お悔やみの言葉のマナーや忌み言葉、メール・LINEの出し方などを解説します。ぜひ参考にしてみてください。

お悔みの言葉とは

お悔やみの言葉とは、故人様を亡くしたご遺族を思いやってかける言葉です。なお「お悔やみ」とは、故人様を弔うことを意味します。

突然、身内の方が亡くなった場合、ご遺族は慌ただしい状態であることが多いです。そのため、お悔やみの言葉の内容は、できるだけご遺族に配慮したものでなくてはいけません。

また、お悔やみの言葉を伝える際は、短く簡潔にまとめましょう。故人様との親交が深かった場合、多くの想いがあふれ、さまざまな言葉を伝えたくなるかと思います。しかし、ご遺族の負担を増やさぬよう配慮するべきでしょう。

声のトーンは抑えつつ、小さめの声で伝えます。笑顔を見せることは失礼にあたるため、気をつけなくてはいけません。

よく使われるお悔みの言葉

お悔みの言葉は、ご遺族に直接かけることはもちろん、弔辞、弔電でも使用されます。なお、話し言葉では使用できても、弔電など書き言葉では使用できないお悔みの言葉もあるため注意が必要です。ここでは、よく使われるお悔みの言葉をご紹介します。

哀悼の意を表します

「哀悼の意を表します」とは「故人様を思うと悲しくて心が痛みます」という意味の言葉です。文頭に「謹んで」を入れることにより、さらに丁寧になります。

こちらは話し言葉ではなく、書き言葉です。そのため、弔電などでよく使われるお悔みの言葉です。

ご冥福をお祈りします

「ご冥福をお祈りします」とは「故人様の死後の幸福を祈っています」という意味の言葉です。亡くなった人に対する言葉のため、くれぐれもご遺族には使わないように注意しましょう。

「ご冥福をお祈りします」は、話し言葉ではなく書き言葉です。そのため、弔電やお手紙、メールなどには使えますが、ご遺族と話す際には使えません。なお、キリスト教や浄土真宗などの葬儀においては、宗派の教義にそぐわないため使わないことが一般的です。

お悔やみ申し上げます

「お悔やみ申し上げます」とは「故人様の死を悲しみ、弔いの言葉を申し上げます」という意味の言葉です。「お悔み」とは、人の死を弔うことを意味します。

「お悔み申し上げます」は、話し言葉だけではなく、弔電やメールなど書き言葉として使用することも可能です。冒頭に「謹んで」を付けたり、語尾を「申し上げます」「いたします」に変えたりすることで、より丁寧な印象を与えられます。

ご愁傷さまです

「ご愁傷さまです」とは、ご遺族を気の毒に思う気持ちを意味する言葉です。「愁」は物悲しさを意味し「傷」は強い悲しみを意味します。

話し言葉でのみ使用可能な言葉のため、弔電やメールなど書き言葉としては使用できません。

お悔みの言葉のマナー

お悔やみの言葉を伝える場合には、使用するべきではない言葉など、いくつかマナーがあります。ご遺族の失礼にあたらないためにも、ここで確認しておきましょう。

忌み言葉を使わない

お悔みの言葉には、忌み言葉を使わないことがマナーです。忌み言葉(いみことば)とは、不幸が繰り返されることを連想する不吉な言葉といわれています。

例えば「苦しむ」「続いて」「浮かばれない」「ふたたび」などが忌み言葉に該当するため、お悔みの言葉には使わないよう注意しましょう。また「死ぬ」「急死」「事故死」など、直接的に死を連想させる表現も、忌み言葉とされているため、お悔みの言葉では使ってはいけません。以下のように、遠回しな表現に変更して話すようにしましょう。

・死んだ→お亡くなりになった・他界された・息を引き取られた
・生きていた→ご生前・元気な頃
・死亡→逝去・永眠
・急死→急逝・突然のこと
など

重ね言葉を使わない

お悔みの言葉には、重ね言葉を使ってはいけません。重ね言葉とは「重ね重ね」「たびたび」「くれぐれ」「ますます」「いよいよ」「またまた」「重々」「返す返すも」「次々」「重々」「再三」「再四」など、同じ言葉が続く(重なる)言葉です。

重ね言葉は、不幸が続くことを連想させるため、お悔みの言葉で使うのは禁忌とされています。

励ましの言葉を使わない

ご遺族に対して、励ましの言葉をかけることはNGです。早く元気になってもらいたいという想いがあり、励ましの言葉をかけたくなる方も多いでしょう。

しかし、大切な方を失った悲しみから、すぐに立ち直ることはできません。心から励ましている場合でも、受け取る側にとっては負担になる可能性もあります。例えば「元気をだして」「頑張って」などの、励ましの言葉は使わないようにしましょう。

死因について尋ねない

故人様の死因をご遺族に尋ねないことも、お悔みの言葉をかけるときの大切なマナーです。

故人様がお亡くなりになった理由は、自然死だけではありません。死因を伝えられない事情もあります。病状や死因を聞くことは、ご遺族にとってもっとも辛いことを思い出させてしまう可能性があるため、極力控えるべきでしょう。

大往生という言葉は使わない

高齢の方が亡くなった際には「大往生」という言葉を使わないようにしましょう。大往生はご遺族が使用する言葉のため、知人や友人などが使用する言葉ではないためです。

近年は、長生きする方が増えたため、つい「大往生」と言ってしまうことがあるかもしれません。しかし、お悔みの言葉としてはふさわしくないため、使用を避けるべきです。

故人様の呼び名に注意すること

お悔みの言葉を伝える際には、故人様の呼び名が、相手との続柄に応じて変化するため注意が必要です。

弔文や手紙などの書き言葉はもちろん、話し言葉も同様のため、この機会に覚えておきましょう。

相手との続柄

故人様の呼び名

実父

ご尊父様、御尊父様

実母

ご母堂様、御母堂様

義理の父

ご岳父様

義理の母

ご岳母様

ご主人様

ご令室様

息子

ご子息

お嬢様

兄弟

ご令兄様、ご令弟様

姉妹

ご令姉様、ご令妹様

宗教の違いによる忌み言葉に注意すること

故人様やご遺族が信仰する宗教によっても、忌み言葉は異なることがあるため注意しなくてはいけません。

例えば、仏教では「浮かばれない」「迷う」という言葉が、忌み言葉とされています。死後、故人様が成仏することを願うため、これらの言葉を使うことはマナー違反です。

一方、キリスト教や神道、浄土真宗においては「冥福」「供養」「往生」「霊前」などの言葉を使用しません。どのような忌み言葉があるのか迷った場合は、事前にご親戚や葬儀会社などに相談しておくと安心でしょう。

お悔みの言葉を伝える4つの方法

お悔みの言葉には話し言葉と書き言葉があるため、さまざまな方法で伝えることが可能です。お悔みの言葉を伝える代表的な方法を4つご紹介します。

1.直接伝える

お悔みの言葉は、可能であればご遺族に直接伝えるべきです。ただし、大切な方が急になくなったことによって、ご遺族は非常に忙しく、精神的にも肉体的にも厳しい状況が予想されます。そのため、伝えるタイミングに注意し、できるだけ簡潔に済ませましょう。

2.電話で伝える

親しい間柄であれば、電話でお悔みの言葉を伝えるのもよいでしょう。ただし、直接伝えるときと同様、ご遺族の状況に配慮し、簡潔に済ませることが大切です。

3.弔電を送る

弔電とは、お通夜やお葬式の会場あてにお悔みの言葉を伝える電報のことです。

年齢を重ねることで、冠婚葬祭に参加することも増えるでしょう。ご親族をはじめ、友人や仕事関係者などの訃報を知り、お通夜または葬儀・告別式にどうしても参列できない場合もあります。

そのような場合は、弔電を手配する方が多いです。葬儀に参列できないことへのお詫びの言葉と、ご遺族へのねぎらいの言葉を忘れないようにしましょう。

弔電を送る場合は、お通夜の開式に間に合うように送ります。お通夜がない場合は、告別式に間に合うように送るのがマナーです。訃報を知ってから葬儀が行われるまで、あまり余裕がない場合もあるため、参列できないことがわかったら、すぐに弔電を手配しましょう。

4.メールやLINEで伝える

近年は、メールやLINEでお悔みの言葉を伝えるケースも増えています。ただし、訃報を受けた際にメールやLINEで連絡する行為は、基本的にはマナー違反です。そのため、日ごろから連絡手段として利用している相手にのみ、利用できる方法と考えるべきでしょう。

親しい友人であれば、形式的な硬い表現にこだわる必要はありません。ただし、最低限の礼儀はわきまえ、くだけ過ぎた表現は避けるべきです。

お悔みの言葉の例文

会社関係など、形式的に弔電を利用する場合には、一から文面を考えるよりも、すぐに手配することが求められるため、文例を用いるのが便利です。

親しい友人が亡くなってしまった場合は、故人様の人柄がわかる思い出を加えて書くと、想いがより伝わりやすくなります。マナーに気を付けながら、自分自身でメッセージを考えてみてもよいでしょう。

お悔みの言葉の例文をいくつかご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

話し言葉や書き言葉の文例
【ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。】
【ご生前のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。】
【この度は○○様の訃報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。】

お悔みの言葉を伝える際には、以下のようなご遺族を労う一文があるとよいでしょう。

【喪主様をはじめ、ご家族の皆様方におかれましてはどうぞご自愛くださいませ。】

メールやLINEの文例
「突然のことで言葉が見つかりません。心からご冥福をお祈りします。」
「お母様のこと、心からお悔やみを申し上げます。これから大変だと思いますが何かできることがあれば教えて下さい。」

文章の最後に「返信不要です。」と付け加えることで、相手に負担を掛けずに連絡できます。

まとめ

お悔やみの言葉として避けるべき言葉は、多くの種類があります。しかし、あまり気にしすぎると、ありがちな言葉になってしまい、他人行儀な印象を与えかねません。

今回ご紹介したお悔みの言葉は、基本的なものばかりです。実際には、ご遺族との関係性など、その時々の状況によって変わってきます。

「もし自分が同じ立場だったら言われたくない」と思うような言葉は避け、言葉に気持ちを込めて伝えるほうが、ご遺族の心に響く言葉になるかもしれません。本記事の内容を参考に、自分なりのお悔みの言葉を考えていただければ何よりです。

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